中鎖トリグリセリド(MCT) / 岐阜市 動物病院

2021/06/25 ブログ

脂質の消化・吸収

 

  脂質の消化・吸収は 複雑で 疎水性の部分が露出している脂質が 胆汁酸により 乳化されます(例えば 牛乳の中に脂質が溶けて白くなっている状況)。その後、膵臓からの消化酵素リパーゼによる加水分解され、リンパ管に入り静脈を介して 肝臓に。

ドックフードに含まれている脂質は 上記の過程を介して 吸収され 殆どが 長鎖トリグリセリドです。

 

療法食 特に 消化器系のフードには 最近 中鎖トリグリセリドが含まれるようになってきました。中鎖脂肪酸は 胃からのリパーゼ(胃からもリパーゼが少し分泌されています)で 殆どが加水分解され 胆汁酸やリンパ管を介さず直接 血管を通り肝臓へ到達します。

中鎖トリグリセリドは 長鎖トリグリセリドに比べて 遥かに 消化の過程が 短く まさに 消化しやすい脂質となります。また 膵リパーゼを介さないで 済むため 膵臓の仕事量を減らし、 膵炎に効果的です。

他にも リンパ管を介さないため 腸リンパ管拡張症などにも 有効です。

中鎖トリグリセドは 傷んだ膵臓や腸管にとって 優しい脂質となります。

 

ほぼ長鎖トリグリセリドで作られているフードを 全部 中鎖トリグリセリドに置き換えてしまえば いいかというと そうでは ないみたいです。脂溶性ビタミンが吸収出来ないというデメリットもあるそうです。

 

中鎖トリグリセリドが含まれているフードは 消化器系フードだけでなく ネスレが出している「ニューロケア」という”特発性てんかん”の療法食にも 使われています。

ニューロケアには 中鎖トリグリセリドが高濃度で配合され、中鎖トリグリセリド(MCT)の代謝産物である中鎖脂肪酸(MCFA)は AMPA型グルタミン酸受容体を阻害することで 強い抗てんかん作用を発揮することが示唆されています。

 

写真は 今日は ダスキンさんに入院室もワックスを掛けてもらい その間 ドッグランでの一時。