紐状異物 / 岐阜市 動物病院

2022/05/21 ブログ

プロブを見ていただいてる方たち ありがとうございます。

 

病気のことなどを ほぼ記載してないので 仕事しているの?と思われてるかもしれないので、一つ症例を。

 

前日の夜、2回嘔吐があり、朝から元気がないという若い猫ちゃんが来院されました。

2回ほどの嘔吐で元気がないというのは 何だかなあいうことで、レントゲンを撮影してみたところ、小腸の拡張が見られました。

 

これは!って ことで 

超音波で腹部を観察したところ、小腸がクシャクシャになり蛇行していました。また、胃内には 胃酸の貯留と異物が認められ、所謂 紐状異物による腸閉塞状態となっていました。紐状異物の閉塞は超緊急疾患で 当日手術を行いました。

胃内の異物(おもちゃのボンボン)に長い紐が付いており、この紐は 腸を通過し、その後 紐の先端が大量に丸まって塊状となり閉塞していました。

胃内異物と腸内の紐自体が丸まって塊状物を繋いでいる紐にテンションがかかり、小腸がアコーディオン状態となっていました。処置が遅れると、紐に 更にテンションがかかり、「糸ノコギリ」の作用で小腸を切り裂いてしまうこともあります。

1枚目の写真は 小腸がクシャクシャに蛇行しているところです。

2枚目は 異物です。丸いところが胃の幽門部で引っかかり、丸まった塊状紐が小腸で閉塞を起こしていました。

3枚目の写真は 以前 他の猫ちゃんで摘出した紐状異物です。

 

猫ちゃん お腹 むちゃくちゃ痛かっただろうね。人だと のたうち回って 検査どころじゃないと思うけど。大人しく検査させてくれるなんて 凄いと思うよ。関心します。