猫の帝王切開
猫ちゃんの帝王切開を緊急で行いました。
7月初旬、同居猫同士が交尾をしてたと電話で、連絡をもらい、同月下旬に来院して頂きました。 エコーにて、妊娠を確認しました。飼い主さんは 大変 喜んでいましたね。
8月中旬、レントゲン撮影をし、4頭の胎児を認めました。
9月の初旬に胎児の大きさの確認などのため、来院され、レントゲン撮影を行いました。順調の感じでした が。
その3日後、妊娠猫の陰部から、朝から膿が出てると電話が夕方にあり、来院して頂きました。陣痛らしきものもなく、レントゲンでも、分娩兆候らしきものも無さそう。エコーにて、胎児も 元気にしている。飼い主さんとの相談の結果、抗生剤の投与で様子見で 翌日も来ていただく事に。
食欲も 問題なく、膿も減ったとの事。エコーでも 胎児 元気にしてそうです。遠方の方で 翌日は 当院の休診日でも あったので、朝に 電話を貰うことにしました。
木曜日の朝に電話連絡をして頂きました。元気で 問題ないということを期待してたのですが、深夜1時から、出血してるとの事。
えー!と 驚きと これは マズイよ。急遽 来院。エコーで 亡くなってる子もいるけど、頑張っている子もいました。すぐさま、帝王切開に踏み切りました。
お腹を開けて、妊娠子宮を確認したところ、1つしかない。猫ちゃんは双角子宮といって 子宮体で2つに別れているのですが、1つしか見つけられない。よく確認すると、左の子宮のみで 着床、妊娠しており、右側は 妊娠子宮ではありませんでした。子宮はちゃんと ありましたよ。小さかっただけでした。
3頭は取り出した時、胸が動いてたので、ケアに。残念でしたが 1頭は 黄色く、もう 亡くなっていました。
蘇生にかかる時間は 早ければ5分、長ければ30分ぐらい要するらしいのですが、1時間以上掛かりました。もしかして2時間くらい要してたかもしれません。
帝王切開翌日も 来てもらいましたが、母猫も よく世話をしてるとの事で。
このご時世、大半の方が、子供時に去勢や避妊をされるので、自宅出産の方は当院ではほぼ見なくなりましたね。帝王切開も何十年振りですね。
と 言いつつ、小夏は 4年前飼い主さんのお宅で生まれた子です。 その当時、お父さん2歳、お母さん1歳と無茶苦茶若い。自然出産でしたが、その後の新生児のケアで 何回も、来院されました。兄弟犬が 脱腸を起こしたり。下痢したりと。
忘れてたのですが、9月7日が、小夏の誕生日でした。今 カルテ見て、確認しました。そして、 あら また、びっくり、帝王切開で生まれたこの子猫達の出産日も 9月7日で 同日でした。
子猫の写真はないので、妊娠中のレントゲン写真です。